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北里柴三郎

北里柴三郎という人をみなさんはご存知でしょうか。今度新しい千円札の肖像として採用されることが決まっています。みなさんも名前くらいは知っているでしょう。でもどれだけ素晴らしい仕事をして、祖国や人類に貢献したかは、詳しくは知らないと思います。そこで今回は彼の業績をについて述べたいと思います。
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北里柴三郎は、江戸末期に生まれ、子供の頃は親戚や母親から直接教育を受け、その後藩校で学びます。そして新政府になってから医学を志します。最初は国家に貢献しようと軍人を志望しますが、医学が多くの人を救済するということに気づき、医学の道に入ります。優秀だった柴三郎は、当時世界で医療の最先端だったドイツに国費留学します。そこで細菌学の第一人者コッホに師事します。ここで北里は次々に世界的な医学の業績を残します。破傷風の治療に対する研究や血清療法の確立などです。その業績のおかげで第一回ノーベル医学賞にもノミネートされます。しかしまだ白人全盛の当時、人種的偏見もあってか、ほとんど同じような研究をしたベーリングが受賞し、第一回ノーベル医学賞を逃します。
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北里が留学中、明治政府がまだ財力不足だったので、留学費用が打ち切られそうになりましたが、明治天皇が資産を処分してそれにあてたこともありました。またどうしても資金が続かないときは、師匠のコッホが援助するつもりだったと言われています。彼が優秀であったことは、その後米国の医大から招聘を受けていたことでもわかります。日本の警察官の給料が8円だったとき、4万円の年収と40万円の研究費を保証されてです。また英国のケンブリッジ大学で新しい細菌研究所をつくから、その初代所長になってほしいという依頼もありました。
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しかし彼はこれらの依頼をすべて断ります。日本の医療のレベルを上げることに貢献するために、日本に帰国するのです。師匠のコッホも日本に帰って祖国のために働きなさいと言いました。またその当時フランスにはパスツールという細菌学者がいましたが、普仏戦争で祖国が疲弊しているので、イタリア政府からこちらで研究しないかというお誘いがありました。しかしパスツールは祖国を見捨てませんでした。
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私達は日本に生まれることができて多くの恩恵を受けています。もし中国に生まれたらどうでしょうか。僕は遠慮します。また世界一の大国の米国はどうでしょうか。米国は貧富の格差が半端なく大きいです。今武漢肺炎(コロナウイルス)が世界中で猛威を奮っていますが、米国は日本よりずっと前に中国からの渡航を禁じたのに、感染者や死亡者の数は日本をはるかに上回ります。それは貧富の格差が大きく貧困層が多いからです。健康保険に加入していない国民が20%以上います。彼らは風邪ぐらいで医者には行けません。また武漢肺炎の検査(CTR)には、60万円くらいかかります。これでは貧困層のみならず中産階級もおちおちとCTR検査を受けるわけにはいきません。これが米国でパンデミックが起こった原因です。
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北里は帰国してからも慶応大学の医学部設立など、日本の医療のレベルアップに貢献しました。またペストが流行している香港に行って、ペスト菌を見つけペストを撲滅します。北里は香港に渡ってすぐにペスト菌を発見したのです。ペストは中世ヨーロッパでは黒死病と言われ恐れられていました。中世ヨーロッパでは全人工の3分の1がペストに感染して亡くなったのです。それを北里はあっと言う間に解決したのです。これだけでも人類に対する多大な貢献でしょう。
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みなさんはなんのために勉強していますか。より金銭的に安定した人生を過ごすため。将来できるだけたくさんのお金を稼げるようになるため。おそらくそんなところでしょう。しかし人はいくらお金がたくさんあっても、社会的地位がどれだけ高くても、それだけでは満足できません。世の中の人の役に立ち、日本のためになることをして初めて生きていることに満足感が生まれるのです。あなたもこの北里柴三郎の生き方を学び、なぜ今勉強しているのかを、よく考えてほしいです。自分のことだけになってしまったら、どれだけお金があっても、どれだけ社会的地位が高くても、それだけでは決して満足のいく人生は送れないでしょう。
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