文科系より理科系の方が就職にも有利だし、将来も明るいと言われてもう何年にもなりますが、その傾向はますます加速されています。その極めつけはAI（人口知能）の登場です。AIの開発には世界各国がしのぎを削っていますが、AIの開発に携わることのできる人材はごくわずかで、今世界じゅうでその人材の争奪戦が繰り広げられています。聞くところによれば年収５０００万～１億で人材の奪い合いをしているようです。日本もこの戦いに参加していますが、日本の労働習慣により、それほど高いインセンティブを与えることができず、この戦いには苦戦しているようです。

IT業界で働いている私の知人は、富士通、ベンチャー、オラクルとIT技術者として活躍し、最近まで野村総合研究所で働いていました。まさにITの上流で働いている人です。しかしその彼ですら５年から遅くても１０年後には、彼が今している仕事はAIに取って代われるのではないかと予想しています。ちなみに野村総研とは野村証券のシンクタンクで、早稲田の理工学部を出た先輩がその後米国のMITの大学院を卒業しNASA（米国航空宇宙局）で働き、日本に帰国して就いた先が野村総研です。

IT業界が長いその知人（早稲田の先輩ではない）に聞いたのですが、数学の知識がないとAI開発には携われないそうです。なので彼も危機感を持っています。

語学はある程度できて当たり前、これからは問われるのは数学の能力になっていくような気がします。数学は才能がいると思っている人が多いですが、数学の得意な人は数学にかける時間が長いです。数学脳に持っていくにはそれなりのテクニックも必要ですが、やはりはっきりと数学をものにしてやるという決意が大事です。文系か理系か迷っている人はできれば理系を選択してください。そして数学をどうしても、ものにしてやるという決意をしてください。