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マイナス金利

wall20130329005今日は政治経済です。テレビのニュースや新聞で、今マイナス金利が導入されていることをみなさんご存知だと思います。日本経済は失われた15年とか言われ、バブル崩壊以降長期の不景気の中にあります。また長期のデフレの中でもあります。そのためその対策として、通貨を市中で循環させるための方法の一つとして、最近マイナス金利が導入されました。(貨幣の循環状況や金利、景気との関係については、政経の教科書で勉強してください。)

マイナス金利については、もちろん政経の教科書にも説明がありません。しかも各種メディアで正しく説明をしているのを私は寡聞にして聞いたとがありません。そこで今回は日銀のマイナス金利政策について解説します。

マイナス金利は一般の人が銀行に預けているお金にマイナスの金利がつくわけではありません。市中銀行は預かったお金の量に合せて、そのいくらかを日銀のあずけておかなかればなりません。それを業界用語でブタ積みといいます。今まではその日銀に預けているお金に金利がつきました。銀行はお金を貸し付けて運用するのが仕事ですが、日銀にお金も預けているだけでお金が増えるならこんな楽なことはありません。その金利で得られる資金は銀行全体で年間3000億円にもなります。これは政府日銀が銀行を救済しているのと同じです。官僚と銀行関係者との間になんらかの良くない関係があると推察するのが常識だと思います。

それで新たにブタ積みされる資金に関しては、金利をつけないでマイナス金利にするということになったのです。ブタ積みに関しては、市中銀行が保有している国債を日銀が買ったときもその資金は日銀に入れられ、ブタ積みされています。今後その部分に関してだけマイナス金利をつけるということになったのです。マイナス金利がつくと当然市中銀行はそのお金を日銀には置いておきません。一般に貸し出して運用し利益を上げなければなりません。

このマイナス金利のおかげで地方銀行の収益が圧迫され、地方銀行の統廃合が進むと言われています。しかしこの不景気の中、過去3年間で市中銀行は過去最高の利益を上げています。なにも政府日銀がボーナスを与えることはないでしょう。しかも今まで日銀に預けた分はそのままにして、新たに国債を日銀に売って、そのお金を日銀に預ければ、その部分に関してだけマイナス金利をつけると言っているのですから。

さらに金融緩和を拡大するには、市中金融機関から日銀が国債を買い上げるということのほかに、このマイナス金利の拡大があります。マイナス金利の拡大とは、金利のマイナス幅を大きくするのではなくて、過去に国債の買い上げでぶた積みされた資金には今はまだ金利がついていますが、新たにその一部にもマイナス金利をつけるということなのです。というこは金融緩和する余地はまだまだ今の日本にはあるということを示しています。

このあたりの解説がメディアでされないのは、なんらかの金融機関からの圧力があるからだと私は思います。

 

 

 

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