毎年、模擬テストの結果をよい意味で裏切って逆転合格する生徒が、何人かいます。本人の予想に反して、本番で高得点を取れることがあるからです。そういう場合はたいてい解いたことのある問題が出題されたり、英語の長文で読んだことのある文章が出題されたり、好きな作家や読んだ本から国語の問題が出題されたりする場合です。

実はこういうことは、普通によくあることです。最初からそれを期待することはよくありませんが、あなたがかつて解いた問題が、そのまま出題されることはよくあります。私も高校の倫社のレポートに選んだテーマが、入学試験の小論文のテーマと重なったことがありました。

しかし、たくさん問題を知っているということが、こういう運のいいことにあたる可能性が高まるのではないかと言う思いから、今から新しい問題に手をつけ、守備範囲を拡げるようなことはしてはいけません。今ここで新たな問題に取り組むのではなく、今までにやった問題がしっかり自分のものになっているか、もう一度しっかりチェックするとこのほうが大切です。その方が問題を当てる確率も高いです。

何度も同じことを言うようですが、繰り返しの学習によって、足腰の強い学力がつきます。これが実力アップの最短距離です。しかも本番で、同じ問題が出題されるかもしれないというボーナスがついているかもしれません。やった問題の復習は余裕でできるはずです。その余裕がメンタルを安定させます。なのでしかっり復習してください。奇跡も普段の努力から生まれるのです。