メタンハイトレート学会 1
受験生のみなさん、メタンハイドレートというのを知っていますか?海底に眠る天然ガスの一種です。メタンはCH4ですね。ハイドレートとは水和物のことです。メタンハイトレートとはメタンの水和物のことです。このメタンハイトレートが、日本の近海に豊富に埋蔵しているそうなのです。有望な地下資源です。以前からその有望性について提唱していた人はいましたが、ここにきて一気にブレイクしそうな感じです。先日そのメタンハイトレートの学会に参加してきました。
学会には入りきれないほどの人が来ていました。各種研究発表の講演では立ち見の人がかなりいました。石油の掘削や海底油田の掘削には、ボーリングの技術をはじめ、海上のプラットホーム、パイプラインなど、あらゆる土木工学の技術を必要とします。でもメタンハイトレートの採掘には、液体の油田とはまったく違った技術を必要とします。これはシェールオイルの採掘技術ともまた別のもです。メタンハイドレートの採掘ためには、また新たな技術を開発しなければなりません。そこに新たなビジネスチャンスあると見て、色んな企業からたくさん人が来ていました。研究発表や講演はすべて日本語ですが、外国人もちらほらいました。
最近の調査では、メタンハイドレートが日本海の海底にシャーベット状になって、露出していることがわかっきました。海底は水圧が高く低温なので、メタンが凍った状態でシャーベット状になっています。それが東京タワーのように、海底からそそり立っているのです。一つのタワーはスカイツリーぐらいの大きさだそうです。上部の海面近くでは、水圧が低く水温が高くなるので、メタンは気化して海水にとけるか海面から蒸発しています。このようなメタンハイドレートの柱が、新潟の佐渡と本州の間だけでも、2~30本はあるそうです。しかもその柱の下からさらに新しいメタンが作られている可能性があるそうです。
このメタンハイトレートが実用化されれば、日本は資源大国です。第二次世界大戦で日本は負けましたが、日本が戦争に突っ込んで行った最大の理由は、アメリカが日本に対して石油の禁輸をしたことです。資源を持たない日本は、窮鼠猫を噛むのたとえどおり、開戦に踏み切ったのです。
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