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小論文 11 (EC)

043ギリシャやスペインは、財政出動の景気対策ができないどころか、この経済が落ち込んでいる時に、緊縮財政をECBから強要されています。政府の財政が悪化して、国債(政府の借金)を償還(返済)できないので、ECBに救済(借金の減額)してもらわなければならないからです。ECBがギリシャを救済するのは簡単です。ギリシャ国債を買えばいいからです。ただ印刷機をまわしてユーロを発行するだけで救済ができます。ECBが独自にお金を集めたり稼いだりして、そのお金を使うわけではありません。 

こんなに簡単に救済できるのに、ECBは救済する条件として、緊縮財政を強要するのです。たしかに企業が経営危機に陥って、銀行から救済してもらう(借金の棒引き)とき、資産の売却に加え、財務の緊縮を求めます。銀行は独自に通貨を刷ることはできません。企業に貸すお金も一般の人から集めたお金です。なので企業にいろいろ注文をつけるのは当然です。銀行はその企業が倒産して、一切貸したお金が帰ってこないより、借金を減額しても企業を存続させ、少しでも貸し金を回収したほうがいいから、企業経営に注文をつけながら救済するのです。(雇用を守るという社会的使命もあります。)

ECBはこれと同じような理由から、ギリシャの救済に注文をつけるのです。しかし企業と国家は違います。企業は自らお金を刷ることはできませんが、普通の国家は自国でお金を刷る(通貨の発行)ことができます。EU加盟国の場合はECBが通貨を発行します。

通貨を刷りすぎるとインフレになりますが、インフレになるまでは通貨の発行ができます。その新たに刷ったお金で、国民に仕事をしてもらったり(公共事業)、減税して消費を刺激したりして、景気を上向けていくのです。

ECBに金融政策を一任するということは、通貨発行や国債の買取だけでなく、その国の財政政策まで含め、二重の意味で拘束しています。なので負け組み国の景気は、いつまでたっても回復しないのです。このことを論文のテーマにしても高得点が狙えます。

 

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