『がんばっているのに成績が上がらない、解決策を教えてください。』これはよくある質問です。つい先日、うちの塾にもそういう生徒が来ました。『がんばっているのに成績が伸びない』と悩んでいるのです。勉強ができない、成績が悪いというのは、ただ勉強していない、勉強時間が足りていないというのが、 その原因のほとんどです。だから勉強時間を十分取れるうちの塾に来て勉強すれば、それだけで成績が上がります。でも先日うちの塾に来た生徒は、勉強時間は 足りているようです。なので、ただ勉強時間を増やすだけでは成績は伸びません。

私の長年の経験からの独断と偏見ですが、その生徒は元々の能力、頭の生まれつきの能力は、特に問題ありませんでした。能力の次に診断するのは、勉強のやり方です。彼のやり方に何か問題があるはずです。

そこで一週間ほど勉強の様子を観察しました。すると彼は問題集を進める速度がかなり早いのです。問題そのものを解くのが速いというのではなく、問題集を進める速度が速いのです。復習がいいかげんなのです。

最初から正解できた問題であっても、繰り返し解かなければならないのに、間違った問題をそのままにして、また理解せずして、先に進めても実力はつきません。問題集を速く進めると、たくさん勉強したように感じて、勉強ができるように思ってしまいます。つまり自己満足に陥っているのです。