英語の音読の効果は、このコーナーで何度も強調していますが、あまり効果が上がっていない人がたまにいます。『音読しているのに、言われているような効果が出ない、どうしてですか』、という質問がありました。うちの塾でもたまにあります。

それはやり方が間違っているのです。音読する英文は、完全に日本語訳ができる状態なっていないといけません。日本語訳をしかっかり理解していない状態で音読しても、あまり効果がありません。日本語訳ができているなら、英文の構造もしっかり把握し、文法的なことも理解しているはずです。でもそのあたりがあやしい人がいます。しっかり日本語訳ができていたなら、音読と同時に日本語訳が出てくるはずです。音読して、意味がすぐわかるか、そうでないかが、見分けるポイントです。

塾では時々、どのくらい理解した上で、英文を音読しているかチェックします。するとたまに中途半端な英文の理解のまま、音読をしている生徒がいます。そういう生徒は、早く実力をつけたいと、勉強をあせっていることが多いです。本人が行きたい学校と、本人の実力との乖離が大きいからです。

先にすすんで、実力を早くつけたい気持ちはわかりますが、あせって空回りしては時間を無駄に使ってしまいます。基礎をつける時はいつもそうですが、最初は時間がかかります。じっくり足腰を鍛えてから、音読に入ってください。そうでないと、結局遠回りになってしまいます。