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地蔵盆

041毎年8月の末に地蔵盆があります。東京や関東のほうではあまり一般的ではありませんが、関西ではこの時期になると、お地蔵様が祀られている町のあちこちでは、提灯が道に沿って数珠繋ぎにつられます。私は今年の地蔵盆には実家のある大阪に帰省していました。

私が子供のころには、まだ近所にも沢山子供がいて、そのころの地蔵盆は賑やかでした。お地蔵様は子供の神様です。なので子供達はその日だけは夜遅くまで、お地蔵様のある通りで遊ぶことが許されていました。

お地蔵様の提灯一つひとつには、親が子供の幸せを願って、子供の名前が書かれています。提灯を預けた親は、提灯のお礼に加えて、子供が幸せに育ちますようにと祈りをこめて、お地蔵様にお供えをします。地蔵盆は2日にわたって行われますが、2日目の最後にそのお供え物を、お供えをしてくださった人(親)にお返しします。お返しは他の人がお供えしてくださった物を混ぜてします。たとえば桃だけをお供えしてくださった人にも、ほかの人の供物を混ぜて、色んな種類の供物をお返しします。そのお供えを配る仕事は、子供たちだけでとりおこないます。子供達がお供えを持っていくと、これをお下がりと言いいますが、それを受けっとた大人は、お駄賃をくれます。このお駄賃は全部まとめて、この仕事をした子供たちみんなに、平等に分けられます。子供たちにとってはいいおこずかいです。

地蔵祭りの日は、遅くまで遊べることと、お下がりのお手伝いでお駄賃がもらえることで、子供にとってはとっても楽しい日です。成人した私にとっても、地蔵盆は子供のころのいい思い出です。今年も地蔵盆をしましたが、子供も少なく、今ではもうお供え物のお下がりはしていません。でもまだ孫や子の幸せを願って、提灯を預けにくる親やお祖父さん、お婆さんが後をたちません。

今回大阪の地蔵盆に帰省して感じたのですが、私が大人になる過程で、色んな人にお世話になったのだというこが、なんだかよくわかったような気がします。お地蔵様にもお世話になり、今でもどこかで私を支えてくれているのだという気もします。人は何か人知を超える壁にぶちあたったとき、また壁を超えなければならないとき、無意識に祈ります。そんなときに私はお地蔵様のことがふっと頭をよぎります。あなたも受験で、あなたががんばっているとき、あなたが気づいていないところで、きっと誰かが応援しています。その目に見えない人に感謝の気持ちを向けてください。そうすると、なぜか心が穏やかになって、落ち着いて受験に向かうことができるようになります。

 

 

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