前回は、計算ミスをなくすだけで点数が上がるのだから、こんな簡単に点数を上げる方法はない。だからある意味ラッキーだ、というお話をしましたね。また、理系教科の計算ミスやケアレスミスだけでなく、英語や歴史の問題でも、人それぞれ癖があって、間違える箇所にも偏りがあるというこも、お話ししました。そしてその自分の癖をよく観察して、分析しなさい。そうすれば、簡単に点数が上がりますよ、というお話もしました。
そこで今回は、癖の分析についてお話しします。私が生徒が勉強する様子を、横で観察していると、その生徒の癖がよく見えてきます。計算問題でよくミスをする人は、間違いなく字を丁寧に書いていないか、計算の過程を省略しています。
字が丁寧でないというのは、字が上手だとか下手だとかではありません。数字がきちんとそろっていないのです。数学の問題は計算の過程を、問題を解き終わったあとでも、よくわかようにしなければなりません。それは、解答用紙の解答の答案の記述のこを言っているのではありません。提出する答案とは別に、どこでその答えを導き出す計算をしたか、わかるようにしておかねばなりません。そうすれば、計算ミスをして、納得のいかない数字が出たとき、もどってやりなおすことができます。計算の過程の記述がないと、また最初から計算しなおさなければならず、時間を浪費します。
それには答案用紙や問題のプリントのどこに、その計算の過程を書き残しておくか、という戦略が大事です。模擬テストを受けるときには、こういうことも考慮に入れて、本番の訓練をしなければなりません。過去問の学習も大事ですが、過去問は過去に出題された同じ問題ではありますが、答案用紙や問題用紙の大きさや形まで同じではありません。問題用紙や解答用紙をどう使うかということについては、模擬テストで訓練するしかありません。とくに数学や物理では、模擬テストで、このことを意識して、受験してください。