『いじめ問題がよくニュースでとりあげられますが、子供をいじめから守るにはどうしたらいいですか?』 といったご質問がありました。いじめににあって子供が自殺まで至らなくても、わが子がいじめで苦しんでいるとなると、親としてどうにか力になってあげたいと思うのが親心です。しかしそのためにはどうすればよいのでしょうか。
いじめをする相手や、いじめに気がつかなかったり、いじめを防げない学校や教育員会、市などを責めて問題を解決ればいいと、多くの親御さんは思われるでしょう。しかしその前にやることがあります。学校や教育委員会を責めてもなかなか相手は変わりません。相手を責めて相手を変えようとしても無理です。そこはこちらが変わるしかありません。他人を変えることは不可能でも自分が変わることはできます。
人を動かそうと思ったら、相手を変えようするのではなく、自分を変えなくてはなりません。教育委員会や学校側に働きかけるのも悪いことではないでしょう。しかし私が見聞きしているところによれば、学校も教育委員会も、ことが起きてからでないと、なかなか動いてくれないようです。それでは手遅れになってしまいます。子供がいじめに絶対に会わないようにするのは、難しいかもしれません。
しかし、子供がいじめにあった時に、一人で悩んで自殺するという選択肢以外の選択肢は作ってあげる事ができます。つまり、子供が困難に出合ったときに、信頼して悩みを相談できる親であるということはできます。
そのためには、日頃から、子供の話や悩みを聞き、理解し、一緒 に悩んだり、考えたりしてあげる。その時間を、子供が必要としていれば、作ってあげるという事。そういう日常の小さな積み重ねで、信頼関係を作ることが大事です。