それには、まずマイナスの考えが浮かぶ状況を分析してください。何かきっかけが必ずあるはずです。そうして自分の心を常日頃から観察する癖をつけてください。今は気分がいいな、ちょっと気分がよくないなあ、さっきあったことを気にしているなあ、とか自分の心をよく観察してください。その時そういう気持ちになった理由も常日頃からよく観ていてください。そうして自分の心に対する観察がうまくできるようになればなるほど、その感情を手放せるようになります。

自 分を客観視するのです。自分とその観察者の距離ができればできるほど、その感情を手放せるようになります。うまく自分の心を観察し、手放せるようになるに は少し訓練が必要ですが、がんばってみてください。また客観視するために、紙に書くという方法もあります。ノートなどに書くだけで、不安な気持ちが和らい でいきます。それは心を客観視できるからです。

まあこれは高度なテクニックです。とりあえず受験生のみなさんは、不安なことが浮かんできたら、これからはそのことを、「もうこれ以上考えない」、という決意だけでもしてください。それだけでもずいぶん違います。

すべるかもしれないとか、うまくいかないのではないかとか考えるのは、一番やる気のエネルギーを削いでいきます。エネルギー漏れは、すべてにとってマイナス です。受験勉強を挫折させる最大の要因です。なんでもそうですが、人生は自分の心との戦いです。受験勉強も、心をうまくコントロールできれば、結果はその 後についてきます。受験勉強のテクニックも大事ですが、心をどう管理していくか勉強することも大事ですね。受験勉強を通じて、受験生は心をコントロールす る勉強をしているとも言えます。それは受験の結果そのものより、重要なとこかもしれませんね。