先日、本屋で立ち読みをしていると、「あなたの年収(1年間の所得の合計)は、あなたの親しい友達5人の平均収入に等しい」、と書かれている本に出会いました。なるほど、確かにそれは言えているなあと、妙に納得してしまいました。それだけ人は、知らず知らずのうちに周囲の人から影響を受けているというのです。特に潜在意識が影響されるそうです。
これは収入に限らず、あらゆることにあてはまるのではないでしょうか。受験勉強も、周囲の友達から受ける影響は、大きなものだと思います。いわゆる進学校に行くことのメリットは、このようなことにあるのでしょう。周囲ができる生徒ばかりだと、知らず知らずのうちに、自分もできる生徒になるということです。
あなたも、受験勉強に際しては、友達の選択には充分注意する必要があります。特に浪人をしているあなた、またこれから浪人をしようとしているあなたは、このことに気をつけねばなりません。受験で良い結果を出す受験生は、間違いなく友達関係をうまく整理しています。どこか割り切りがいいです。あなたもよく考えてください、今この1年間友達との縁を切ったところで、そんなことは、志望校に合格することに比べれば、とるに足らないことです。「あいつはつき合いが悪いなあ」、と思われるくらいでちょうどいいです。つき合いが悪いと言って、愚痴を言う友達は、友達ではありません。そんな人は気にせず切ってしまってください。
友人のことで煩わされると、無駄な時間もエネルギー使います。友達は受験のために思い切って整理してください。確かに友達は大事です。 今まだ10歳代あなたが、友達を大事にしたい気持ちはわかります。友達と一緒だと楽しいし、友達とのおしゃべりは何よりの気分転換になるでしょう。しかし、あなたよりもずっと長く生きてきた私から見ると、中学や高校のときの友達で、今でもずっと友達でいるのは、ほんの2~3人でしょう。いやもっと少ないかもしれません。そのほかの友達はその時だけの友達です。あなたのお父さんやお母さんにも聞いてみてください。本当の友達はごく僅かなはずです。
受験のためには、親友と呼べそうなごく僅かの友達は別として、友達はもういらないというくらいの割り切りが必要です。少し冷酷なぐらいがちょうどいいでしょう。もう一度言いますが、受験のために友達を失うことがあっても、 やむをえないと思ってください。そういう迫力のある受験生が、よい結果を出します。そうい受験生が志望校に合格するのです。