合格の運を呼び込む 1
模擬テストでA判定を出していても合格しない受験生もいるし、E判定でも合格する受験生がいます。どんなに勉強ができて、どんなに事前の準備が怠りなくても、失敗する人がいます。ではその違いはどこからくるのでしょうか?
それはひとことで言うと「運」の違いです。天があなたに味方してくれるかどうかなのです。では運を呼び込むためにどうすればいいでしょうか。神社に行って神様にお願いしてくる。それもいいでしょう。しかしもっといい方法があります。それを今からお話します。
運を良くする方法の一つは、人の悪口を言わないことです。決して人の悪口を言ってはいけません。「そんなことどうして受験と関係あるの」、とあなたは反論したくなるかもしれませんね。これは今までたくさんの受験生を預かってきた私から見て、はっきり言えることです。人の悪口をたくさん言っている受験生は、実力どおりの結果が出せていません。
将棋界の長老、米永邦夫氏が言っていましたが、勝利の女神は悪口を嫌うそうです。将棋は実力もさることながら、運を呼び込むことで勝敗を左右します。まさに人事を尽くした後は天命、運にまかせるのです。その天命や運も作ることができると米永氏は言っています。その良い運を逃さないことの一つが、人の悪口を決して言わないことです。
最近の臨床心理学で明らかにされていますが、人が発する言葉は、たとえそれが他人に向かっていても、自分に向かって言っているのと同じことになるそうです。あなたが、「あんなやつすべればいいのに」、と言うとその言葉は自分に向かってきます。自分に対して言っていることになるのです。自分の不合格を願っているのと同じことになるのです。こわいですね。そう言ったマイナスの言葉をたくさん言っていると、それがその人の潜在意識に蓄積して、その人の精神をむしばんでいきます。そのことは受験に関する発言に限定されるわけではありません。
受験はある意味その人の人生で、生まれて初めて経験する試練です。そういう山を乗り越えるには、身を慎むことも重要なのです。以前このコーナー(苦しい時の神頼み)で、私が受験の当日、父親から、「せめて仏壇に手を合わせることぐらいして行きなさい」、と言われたことをお話しましたが、運を逃さないために身を慎む必要があること、人の悪口を決して言わないことも、同じように重用だと思います。
これは受験に限りませんよ。