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なんと言っても、これが一番国語力がつく 2

200px-Natsume_Soseki_photo私の高校生の時からの友人で、漱石の「我輩は猫である」を、読んだことがきっかけで、夏目漱石にはまってしまった同級生がいました。彼はなぜか「我輩は 猫である」を、繰り返し精読したようでした。文庫の「我輩は 猫である」が、ぼろぼろになるまで読んでいました。ところどころ線も引いてありました。

漱石は明治時代の作家で、初期の日本近代文学に分類されますが、古典と言ってもいいくらいです。あの時代の作家は漢文の素養があり、漱石の「草枕」などの、ちょっととっつきにくい文章は、漢文の影響です。なので漱石を精読して自分のものとすれば、漢字の古典的な表現が覚えられ、ちょっとした教養が身につきます。

私の友人は、「我輩は猫である」をきっかけに、漱石の作品をすべて読破して、漱石文学の批評もたくさん読んだようでした。最後には大阪から東京の雑司が谷の漱石の墓地まで、墓参りに行くぐらいでした。ここまで一人の作家に心酔して勉強すると、当然それに付随して国語力がついてきます。彼の現代国語の偏差値は飛びぬけていました。

彼が入試において現代文で点数が稼げたことは言うまでもありませんが、一人の作家に傾倒して、その思想や哲学、その人となりを知ることは、その人の人生にとって有益です。文章を書くのがうまくなって、具体的に生活に役立つ面もありますが、それ以上に目に見えないところで、その人の人生を豊かにします。私たち一人がする経験は限られます。しかし私たちは、文学やその作家をとおして、より多くの人生や、その哲学を共有することができるのです。一人の作家をとことん追及することは、その作家の精神や、その人生を共有することになるのです。

このように、一人の作家を追及することが、あなたの国語力を格段にアップさせます。しかもあなたの人生も豊かにします。まだ受験まで時間がたっぷりある、1,2年生のあなた、もしよかったら、あなたも、彼のように取り組んでみてはどうでしょうか。もう入試まで時間がないなら、 高校や大学に合格してからでも遅くはないです。ぜひ取り組んでみてください。文章がうまくなるだけでなく、きっとあなたの人生も豊かにしてくれるものと思います。

追伸  漱石は古典的で、ちょと骨がおれるかもしれません。だれでもいいから、あなたの好きな作家を選んでください。
(今回は、受験勉強というより、本当の勉強という話をしてしまいましたね。こんな話の方が楽しいですね。)

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