今回は偏差値のマメ知識です。受験生は偏差値の数字にいつも敏感ですよね。客観的に実力を判断し、志望校合格の可能性を測定するには、偏差値にたよらざるをえないから同然です。偏差値が50なら平均で、60ならまあまあ上のほうで、偏差値が65を越え70近くあると、かなりの実力があると判断できるでしょう。合格のための偏差値が70必要な大学は、東大の医学部やごくわずかの大学に限られます。
ところが実際100以上の偏差値もあるのです。受験者が100人いたとして、そのうち99人が0点で、ひとりだけ100点だと、その人の偏差値が約150になります。また99人が100点で、一人だけ0点だと、その人の偏差値はマイナス49になります。偏差値は100以上もマイナスもあり得るのです。
これがどういうことかと言うと、偏差値は点数のばらつきを示ししてくれるというこです。たとえば、平均点が60点だったテストがあったとします。最高得点が70点 でそれが1人しかいなかったと場合で、平均点の60点付近に得点が集中してしまった時は、70点の人は「とても優秀」ということになります。一方、平均点が同じく60点のテストでも、60点を中心に高い点から低い点まで、点数にバラツキがある場合は、70点以上を取った人がたくさんいることになるので、70点でも「まあまあ優秀」という程度になります。
点数のバラツキ度合いによって、同じ平均点でも意味合いが異なってきます。「偏差値」とは点数のバラツキを加味した上で、全体の中でその人がどのくらいに位置するかを数学的に示したものなのです。
偏差値により志望校を決定し、合否の判断材料にするのはもちろんのことですが、受験生にとっての関心事は、偏差値が実際の受験で使われるかどうかと言うことだと思います。そのことについては、またあらためてアップしますので楽しみにしていてください。