いつごろから、いわゆる「いじめ」が社会問題となったのでしょう。それほど社会問題にならなかった時でも、「いじめ」はあったはずです。学校に限らずどこの社会でも、「いじめ」はあります。「いじめ」が社会問題になったのは、「いじめ」が原因で子供が自殺するようになってからでしょう。私の塾でも「いじめ」の相談を受けることがたまにあります。これからお話するのは、私が家庭教師をしていた時、私の教え子が私に語ってくれた、「いじめ」の話です。もう10年以上前のことになります。
私の教え子が通っていた都内のある私立高校では、生徒の間で序列が決まっていたそうです。序列というのは、「いじめ」関係の序列、力関係の序列のことです。その序列の一番下の生徒、ヒエラルキーの一番下にいる生徒が、いつも「いじめ」の対象となっていたそうです。どういうふうなに「いじめ」られたのか、その内容についてはひどすぎて、とてもこのブログには書けません。初めて教え子からその内容を聞いたとき、こんなひどいことが実際あるのかと耳を疑ったぐらいでした。そんなひどい目に会うのだったら、学校を辞めてしまった方がずっとましだと私は思いました。少なくとも、「いじめ」の対象がもし私だったら、間違いなく私は学校を辞めていると思います。だからその高校では、序列の一番下の生徒は、「いじめ」に耐えきれず学校を辞めてしまいます。
一番下がやめれば、その次に序列の下にいた生徒が、今度は「いじめ」の対象となります。そうしてその生徒も辞めてしまいます。それで今度は、次に降りてきた生徒がまた「いじめ」の対象となります。こうやって序列ごとに一番下に降りてきた生徒が、次々に「いじめ」の対象になり、辞めていくのです。これは、ある都内の私立の男子高校で実際あった本当のことです。(つづく)