模擬テストの結果が返ってくると、ほとんどのお母様は志望校の合格判定や、偏差値ばかりに目が行きます。そうして、「これでは〇〇高校は無理かもしれない」とか、「この成績ならもっと上をめざしてもいいかもしれない」、とか成績表の結果に一喜一憂してしまいます。そして受験校のことばかり考えています。 たしかに模擬テストの偏差値や合格判定は、受験校を選ぶ時の大事な目安です。しかし模擬の結果にお母様が振り回されると、本人の精神も不安定になります。 お母様も色々ご心配なさることはわかりますが、ここはお母様は気持ちをこらえてください。

成績表で確認してほしいところは、偏差値や志望校の判定ばかりではありません。単元別の正解率をよく見てください。問題ごとの平均点（模擬テスト受験者平均）と、本人の点数との差に注目してください。 平均点が低い（みんなが間違った）問題が、できなくても、あまり心配ないですが、平均点が高くみんなが正解している問題を、本人が間違えている場合は要注意です。本人がその単元に関して、理解していない可能性があります。その単元は本人の弱点です。もう一度きちんと勉強しなおす必要があります。

偏差値や志望校判定もいいですが、この機会に弱点を見つけて、そこを克服するために、模擬試験を利用してください。その時に、答案もよくチェックし、て本人の癖なども、教えてあげてください。

ここでちょっとお母様に気をつけてほしいことがあります。答案までチェックすると、色々と小言を言いたくなってきます。「なにあんた、この字は」とか、「なんでこんな簡単な問題ができなっかたの、しょうがないわね」とか、ついつい言ってしまいます。しかしそこはぐっとこらえて、本人をやる気にさせるプラスの言葉をかけてやってください。「ここはよくできているね、もう少しここができると完璧だね」、とかぐらいにしてください。

模擬テストが返ってきた時は、お母様には大事な仕事がありますよ。それは偏差値や志望校判定を見るより、もっと大事な仕事ですよ。